日本人は「お金」に対する考え方を変えるべき!
日本人はなぜかお金の話題をタブー視する傾向にある。お金の話を「下品」だとか「みっともない」とかいって積極的にしたがらない。そんなこともあって、学校でもなかなかお金に関する知識を教えてくれないし、親だってお金の話を子供にはしない。
いやしないのではない。むしろ、親だって先生だってお金についてよく分かっていないというのが本音なのだろう。だって、親だって先生にしたって誰にも教わってこなかったのだから。
みんな、お金の大事さを知っていながら、いざという時が来るまでお金の話題をしてこないし、「お金の知識ってなんか難しそう」という感じで、お金の知識を身につけようなんてちっとも思っていない。お金の知識は、日常生活を送る上でとても重要なのことなのに、なんとも不思議な感じだ。
このまま、みんなお金の話題をタブー視していて良いのだろうか?いやよくない。これからの日本人はお金の知識がないと、この先ちゃんと生き延びていけるかわからない。
給与水準は昔に比べ下がり、消費税も上がる一方。健康保険の負担割合も増え、銀行預金の金利なんて限りなくゼロに近い。年金受給開始年齢も引き上げられ、確実に年金受給額は昔に比べ減る。
これからは自己防衛の時代だ。各々がお金の知識を身につけて自分を守っていけるようにならないと生きていけないかもしれない。
お金の話題をタブー視している余裕なんて、全くないのだ。日本人はお金に関する考え方を変えるべきだ。
尊敬する先輩Aさんの話。「お金と向き合う」ということとは?
お金に関する考え方を変えるといっても、なかなか難しいかもしれない。私も昔はお金の話題をしたりするのもなんだか気が引けたし、お金の話題ってなんか難しそうだし、お金の話してるとなんか浮きそうだし、お金のことなんてそんなに知らなくていいやと思っていた。
しかし、私の慕っている先輩Aさんの話を聞いて、私のお金に関する考え方は変わった。
(Aさんは、以前も下記の記事で紹介した、お金のことをいろいろ教えてくれる知り合いのBさんとは別の人で、お金のことだけではなく、人生の大事なことをいろいろ教えてくれる尊敬する先輩の一人だ。)
↓Bさんに聞いた「お金が貯まる」超シンプルな法則
Aさんが私にしてくれた話はこんな話だった。
ある普通の家庭に生まれた高校生のBくんがいた。彼は勉強もそこそこできるし、運動もまぁまぁできて、女の子にもモテる。彼はお金の心配もなく何不自由のない高校生活を送っていた。そして、彼は高校を卒業したあとは親のお金で有名私立大学に進学して、大学生活を満喫して、その後就活をして大企業のサラリーマンになった。
一方で、こんな高校生がいた。ある貧しい家庭に生まれた高校生のCくんは、バイトをしながら高校に通っていた。なぜバイトをしていたかと言うと、親が一時的に働ける状況になく、代わりに生活費を稼がなくてはいけないというのと、どうしても大学に進学したかったためその準備金を貯める必要があったのだ。彼は大学で経済や経営に関する学問について勉強して、何か事業を立ち上げて人のためになりたいと考えていた。彼は毎日高校が終わってから、夜遅くまでバイトをして、遊んだりする自由もなく、寝る間も惜しんでなんとか勉強時間を確保して受験勉強に取り組んだ。そして、なんとか努力が実り公立の大学に進学した。大学在学中もアルバイトで稼いだお金の一部を家庭にいれながら、家庭を支えていたそうだ。そしてその後、一度ある中小企業に就職して、5年後に独立をして自分の会社を立ち上げた。
そして、それから5年ほどが経ち高校の同窓会が開かれた。そこで彼らは再会した。そう、実はBくんとCくんは同じ高校の同級生だった。
BくんはCくんに会って、とても驚いた。Cくんはその頃には約50人の社員が働く中小企業の社長になっていた。昔はそんなに話をしたこともなく、影の薄い存在のような気がしていたが、現在のCくんは、生き生きとした眼で、みなぎるエネルギーみたいなものを感じさせる存在感のある人になっていた。
そして、CくんもBくんに会って、とても驚いていた。昔は、とても生き生きしていて、輝いていたBくんが、なにか自信がなさそうで、なんとなくつまらない人間のようになっていたからだ。
BくんからCくんに声をかけてきた。
Bくん:「よお、久しぶり!社長なんだって?すごいじゃん!」
Cくん:「別にすごくはないよ。Bくんは今何やってるの?」
Bくん:「オレは、〜〜という会社で営業やってるよ」
Cくん:「〜〜か大手だね。営業なんだ。なんで〜〜に就職したの?なんで営業?」
Cくんが聞いた質問はなんてことのない質問だった。なぜその会社に就職したのか?なぜ営業をやっているのか?ただそれだけだ。なのにBくんからなかなか答えが出てこない。Bくんが「ん〜」と唸りちょっとしてこう答えた。
Bくん:「まぁ大手だし、まぁ営業が一番お金もらえるしね。」
Cくんがすかさず質問を続ける。
Cくん:「お金?お金のために、働いているの?」
Bくんは、Cくんの質問にムッとする。
Bくん:「まぁお金のためだけってわけじゃないけど、でもお金は大事だろう!」
実は、Bくんは最近壁にぶつかっていた。なぜか仕事に身が入らず、時々こんなことを考えていた。「なんでオレは働くのだろう。なにがしたいのだろう」。
Bくんは、今までなんとなく大学に進学して、就職してきてしまったことに気がついてきたようだった。そんな時にCくんから痛い質問を受けたのだ。
Cくんは続けた。
Cくん:「お金は大事だと思うけど、お金のために働くってことは、将来はお金持ちになるのが夢なのかい?」
Bくん:「そりゃそうさ。誰だってお金持ちになりたいだろ?」
Cくん:「お金持ちになったら、そのお金何に使うの?」
Bくん:「何って、、、いっぱいあるよ!ん〜高級車を買うな。BMWとかベンツを買う!」
Cくん:「他には?」
Bくん:「家を買う。豪邸を買う。プール付きの大豪邸さ」
Cくん:「他には?」
Bくん:「他?ん〜クルーザーとかプライベートジェット機を買う!」
Cくん:「他には?」
Bくん:「ん〜ん〜、って他にもいろいろあるよ!もういいだろ!Cくんだったら何買うんだよ?」
Cくんはすかさず答えた。
Cくん:「僕は、次10億円の資金が集まったら、新しい事業をやろうと思っている。この事業が実現できたら、多くの人のためになると思うんだ。」
同窓会で再会したBくんとCくんには明らかな差が生まれてしまっていた。Bくんはいつの間にか自分が目指すべき人生の目標を見失ってしまっていた。
BくんとCくんとで、なぜこれだけ差が生まれてしまったのか?
Aさん曰くそれは、どれだけ彼らがお金について向き合ってきたかという差が現れたということなのだ。
Bくんは、今までお金について何不自由ない生き方をしてきた分、お金について何も考えてこなかった。しかしCくんは、家庭が貧しかったため、何かしたいことがあってもお金についてちゃんと向き合わないと、したいことが実現できなかった。もっと言うと、お金と向き合うことで自分の夢や人生について真剣に考えてきたんだ。
大学に進学したい!私立大学に進学するには年間200万円程度かかる。私立の必要性はあるのか?公立の学費はどのくらいかかるのだろう?そもそもそれだけのお金を払って大学に進学する意味はあるのか?そもそも僕は大学に行って何を学びたいんだ?大学を出てどうなりたいんだ?そうだ!何か人のためになる事業をしたいんだ!事業をするためには経営や経済・金融のことを学ぶ必要があるのではないか?多くの経営者を輩出しているような大学が良いのか?大学以外にも事業をするために必要なことはないか?大学は本当に必要か?、、、、、、、自分の夢を叶えるためには、自分の人生をよりよりものにするために、どれだけのお金が必要なんだ?
こんな風に、お金のことを考えるということは、実は「自分がこうなりたい」とか「こうしたい」とかを考えることにつながっているんだ。基本的には何かをやろうとするとお金がかかる。お金は日常生活や人生と密接に関わりあってる。
つまり、
お金のことを考えるというのは、自分の夢とか人生を真剣に考えることにつながるんだ。
自分の将来どれだけのお金が必要になるのか考えてみると分かる。自分がどんな人生を送りたいか、自分がどんな人になりたいか、そういう自分の人生が見えていないと想像もつかないだろう。
とAさんは、私に教えてくれた。
私はこの話を聞いて、とてもハッとさせられた。確かに自分はお金について、ちゃんと向き合ってこなかったし、もしかしたら自分の人生にも本気で向き合えてないのかもしれないと少し恥ずかしくなると同時に、一気に考え方が変わるのが自分でも分かった。
自分の人生を真剣に考えていたら、お金のことを考えなくて生きていける訳ないと。今日から今からでもお金についてもっと知らなくてはいけないと。自分の人生には、自分の夢を叶えるには、どれだけのお金がかかるのか知らなくてはいけないと。もっとお金に向き合って、自分の人生に向き合わなくてはいけないと。そう思った。
自分の人生、本気で考えてみないか?
ちなみに、上記でAさんから聞いた話は実体験らしい。AさんがCくんらしい。
Aさんは、高校生、大学生の頃は本当に苦しい時は「なんで自分だけ、こんなにバイトしなくてはいけないんだ」って思うこともあったみたいだけど、今振り返ると「お金の壁にぶつかる度に、自分の人生どう生きたいかを自分に問いかけて、決断をして、腹をくくって生きてきた」と彼は言っていた。
Aさんに、その話を聞いた日の別れ際に、Aさんからこう言われたのが、今でも忘れられない。
「自分の人生、もっと本気で考えてみろよ。本気で考えたら絶対ぶち当たると思うぜ。お金の壁に。そっからがスタートだよ。本気で自分の人生生きているやつで、お金の知識がないなんて人はいないよ。自分の人生切り拓きたかったら、お金のこともっと知らないとな。
自分の人生なんだから、ちゃんと向き合えって。」
お金は大事だよ
春太郎